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心理学で言えば、横に座ると同じ環境と状況を共有することになり、連帯感が自然と生まれてきて、お互いが無意識のうちに親しくなりやすいということだそうです。 誰かと親しくなりたいと思ったらカウンター席に座ってみてはどうでしょう。 とくに若い男女は、こんな理屈は知らなくても、本能的に席の選び方を心得ているものであり、その選び方によって、人を避けているのか、あるいは親しくなりたいのかという心理が分かるのです。 わかりやすい例を上げて説明してみましょう。 あなたが友人とふたりで喫茶店に入ったとしましょう。 どのテーブルも満席でしたが、4人がけのテーブル席がふたつ空いていましたが、そのふたつとも見知らぬ二人がすでに席に座っていたとしましょう。 4人がけのひとつのテーブルには、横並びで二人が座っており、もうひとつのテーブルには、向かい合って二人が座っていたら、あなたなら、どちらを選びますか。 おそらく、向かい合って二人が座っているテーブルにあなたと友人が向かい合って座るのではないでしょうか。 その理由は、視線が真正面の人と直接ぶつかるのを少しでも避けるためではないでしょうか。 もし、先客が横並びで座っているテーブルに座ったとしたら、赤の他人のふたりの顔や目を真正面から見るようになります。これでは緊張感が高くなりすぎて、たとえどんなに料理が美味しくても味わう余裕などないはずです。 昔の戦国時代の戦いでも、戦うときには、真正面からぶつかるものであり、横並びのままで戦いを挑むことはないように、真正面同士というのは緊張感を高めて争う気配があるときであり、横並びの場合には、それと反対で相手に親近感を抱いて近づいて行こうという心理が潜んでいるのです。 個人の問題だけでなく、国同士の戦いでも同じ原理なのです。 ちなみに、横並びにすわるときは相手の左側に座ったほうがいいとされています。 それは、人間の脳が右脳と左脳に分かれており、主に右脳が感情を司っているためです。脳と体の関係は左右逆になっているため、顔の左半分に感情が表れやすくなります。 左側に座れば、自分の感情を悟られずに開いての感情をつかみやすくなるというわけです。 |
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